塾長からのメッセージ

慶應義塾長 伊藤 公平

塾長 伊藤 公平

慶應義塾の教育の精神を伝える言葉はいくつもありますが、そのなかの一つに半学半教というものがあります。教えつつ学び、また学びつつ教えるというのが、その本来の語義になります。

慶應義塾創始者の福澤諭吉は、緒方洪庵が開いた適塾に二十歳で入門し、そこでは教える側も学ぶ側も一緒に切磋琢磨することの大切さを経験しました。その考え方を慶應義塾に発展させたところに、科学や学問の前には教師もなく門弟もなく、といった福澤の精神を見る思いがいたします。

慶應義塾における通信教育は戦後すぐの 1948 年に発足し、実に三四半世紀におよぶ長い歴史を有しております。そして慶應義塾の通信教育にも、さきに述べたような 半学半教の精神が生き生きと働いています。入学後の教職員や卒業生、塾生との多様な交流は、皆さんの学習を助け、また学生生活を豊かなものとしてくれるでしょう。

2020年春に始まったコロナ禍は、教育にも大きな影響を与え、オンライン教育が普及しました。通信教育課程においては、西脇与作通信教育部長のときに E-スクーリングという名において、2008 年よりオンライン教育が導入され、現在に至っております。

昨今大学での教育のあり方が根本から問われるようになり、海外の有名大学もリモートで学位がとれる制度を次々と整えています。その先駆けが慶應義塾の通信教育課程です。皆さんの入学を慶應義塾は心から歓迎します。

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