卒業生の声
卒業生からのメッセージ

通信教育課程では、所要のテキスト及びスクーリング科目の単位を取得したうえ、最終的に卒業論文を作成しなければなりません。
カリキュラムを通じて、通信生は法学における「力」を錬成します。特にテキスト科目のレポート作成では、一行問題で法解釈学の論じ方の型を習得し、事例問題ではケースの解決を実践します。そして、卒論では自ら問いを立てて解くという研究を遂行し、望ましい法解釈を提案します。つまり、法的問題の発見と課題解決の力を養うのです。
卒論では、トップレベルの教員に指導を仰ぐことができます。スクーリングで、講師の先生に質問をすることもできます。義塾の図書館という、最高レベルの研究環境も用意されています。

私の現在の仕事は、法律に接しつつ論理的な文章を書く機会が多く、法令解釈能力や文章力を高めたいと常々考えていました。そのような中で、慶應通信の存在を知ることになるのですが、ここでは、仕事や家庭と両立しつつも、自身が高めたい能力について、著名な先生方から高度な学びを得られることに特に大きな魅力を感じ、すぐに入学を決意しました。入学してからは、レポート執筆や科目試験のための文献の読み込み、卒論の先行研究調査や研究・執筆など、充実した日々の学習を進めていき、あっという間に卒業を迎えました。
学習の中では、自身が身につけたい能力のほか、期日から逆算した学習計画立案や、何を学ぼうとしているのかという目的を意識したうえでの学習といった、物事に効率的に取り組むための思考も定着させることができ、仕事にも通じるスキルを磨くことができました。大人になってから成長の実感を得られたことは、非常に良い経験であり人生の大きな糧になりました。

具体的な学び方として、科目試験を受験できなければ先に進まないので、レポート課題の周辺分野を優先・集中して学習し、レポート合格を目指しました。
レポート合格後、科目試験対策として過去問の研究です。出題傾向をつかみ、未出題分野の想定問題を作り、アウトプット重視で準備しました。
勉強の励みになったのは、夏期スクーリングです。講師の先生方の講義内容に刺激を受け、体育実技スクーリングや実験スクーリングに参加し、慶友会に入会して情報交換の仲間作りができました。

私は政治学科(乙類)を卒業しましたので、政治学に関心をお持ちの方にメッセージを贈りたいと思います。
私が在学した2009年から2013年までの4年間は、内外の政治情勢が目まぐるしく変化していった時期でした。「日本の政治は、このままでいいのか」という思いに駆られた方も少なくなかったのではないでしょうか。私もその一人でした。
しかし、危機感や焦燥感は、時として人を極論に走らせます。極論はその鋭さゆえに人々の心をとらえますが、真の問題解決に結びつかないどころか、さらに問題を深刻化させる危険を孕んでいます。
現在の政治状況を深く理解し、何をなすべきかを考えるためには、歴史的な文脈を把握し、思想的な背景を探っていく政治学的な検討が不可欠です。

老若男女を問わず、社会的地位を問わず、学ぶ目的は違っても、それぞれが卒業という共通のゴールに向かって切磋琢磨する。慶應義塾大学通信教育課程はまさにそう表現するに相応しい場だったと思います。
もちろん、その道のりは楽なものではありません。電車の中、仕事の休憩時間、そして寝る前のわずかな時間を使っての学習など、地道な努力の積み重ねが求められます。また時には不安や孤独感に襲われ、挫折しそうになることも少なくはありません。しかし打ち込んだら打ち込んだだけ自分に跳ね返り、悩みを乗り越えるごとに自分自身が成長していることに気が付くことでしょう。

慶應義塾大学、この名前を聞くと、「果たして自分は勉強についていくことができるのか、レポートは書けるのか、科目試験を独学で大丈夫か、そして卒業できるのか」等々、さまざまな不安を掲げている方が多いと思われます。同時に慶應義塾大学という名門大学への憧れ、希望も非常に大きいものと思われます。
慶應通信の特徴は、多くの塾生がさまざまな職種、家庭環境の中で学習されていることにあります。
また、塾生の学習への熱心さも驚くほどであり、スクーリングでは肌で熱気を感じる素晴らしい体験をすることができます。また、授業のわかりやすさも慶應通信の大きな特徴と言えるでしょう。大学のカリキュラム、Eラーニングをはじめとする学習環境も整っています。