教育目標・方針

法学部は、法律学を主とする甲類と政治学を主とする乙類の2つに分かれています。それゆえ専門教育科目も甲類と乙類とでは異なっています。法律学を学ぶ甲類と政治学を学ぶ乙類では対象とする学問の性質が同じではありませんが、法学部では社会に対する総合的洞察力を備えた自由で独立の気概にあふれた人間の育成を目指しています。

甲類

憲法、民法、刑法、商法をはじめとする日本の現行の六法分野にとどまらず、経済法や社会保障法、それに国際法や外国法、さらに法(正義)の理念や法学の方法論を学ぶ法哲学、そして法の歴史をひもとく法制史など、さまざまなアプローチからの法を興味深く学ぶ機会を提供します。さらに政治的な言説の伝達に関わるマスコミュニケーション理論も学べます。

乙類

社会現象を理解する分析方法やさまざまな理論を学びつつ、古代から現代にいたる政治史や政治思想史を、日本はもちろんのこと他の地域においても考察し、国際比較のなかに現代の政治課題を深く考えるカリキュラムを提供します。その他、民法、国際法など、法律についても学べます。

卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

法学部では所定の年限在学し、学則第11 条に定める総合教育科目の所定の単位を修得し、かつ第74 条の定める甲類(法律学を主とするもの)の科目ないしは乙類(政治学を主とするもの)のなかから所定の単位を修得した者に、学士の学位を与えます。自由科目は含まれません。
個々の科目の単位認定にあたっては、厳格な成績評価を行い、各々の科目に関する基礎的知識や技法が着実に取得されているか否かに留意するものとします。卒業されるみなさんは、甲類、乙類で展開される専門的知識の取得はもとより、広く異文化の言語や風俗に通じ、人文・社会・自然科学的教養を身につけた「独立自尊」の人として、国内外を問わず先導者としての社会貢献を果たすことが期待されます。

授与する学位は、学士(法学)です。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

法学部は、甲類(法律学を主とするもの)、乙類(政治学を主とするもの)の2つの類からなり、学生はそれぞれ所属する類の法律学科目、政治学科目を履修します。
甲類では、テキスト科目として憲法、民法総論、刑法総論が必修科目となっています。これらは日本の現行法制度を知る上で必須な3教科として位置づけられています。
また乙類では、政治学と憲法が必修科目として定められており、わが国の政治現象をとらえる枠組みを示します。
それ以外に両類とも、数多くの選択必修科目が設置されています。それらの学習の目標は、甲類では、法律の専門知識を備え、たとえば法律家になる人を育てるだけではなく、社会現象を法律的にとらえる能力、すなわち“リーガルマインド”を育てることに置かれます。また乙類では、政治家や公務員になるためだけではなく、個別の行為や現象を全体との関連で適切に位置づける能力、つまり組織の指導者に要求されるジェネラリストとしての資質の涵養に学習の目標が置かれています。これらの専門教育科目は専門論理的な思考をみなさんに身につけて頂くことを目標としていますが、法学部では専門と教養のバランスのとれた人間の創造という観点から、総合教育科目である、外国語や人文・社会・自然科学的分野の科目にも広く関心を持って学んで頂きたいと思っています。

入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

通学課程の法学部のアドミッション・ポリシーにおおむね準じていますが、通信教育課程としてはとくにつぎのような学生を求めています。

  • さまざまな事情で、通学課程に通うことが困難であった人、あるいは現に困難な人。
  • 職業生活を終えたが、その旺盛な向学心をさらに満たしたいと考えている人。
  • 職業生活の途上で、自らの学歴を高度化することによって、職業的なステップアップを考えている人。

選考は書類選考によりますが、当該学部に入学するための一定の読書歴と、今後の勉学計画・研究計画について、明確なプランを持っていることが求められます。入学後、円滑に勉学を進めていくための、基本的な学力、とくにアカデミック・ライティングのために必要な日本語能力を求めます。
法学部は、法律学を主として学ぶ甲類と、政治学を主として学ぶ乙類に分かれています。甲類、乙類、どちらで学ぶかは、出願時に決めなくてはなりません。それぞれのカリキュラムの一覧を参照し、卒業後の自らの将来計画を考えあわせながら慎重に選んでください。途中で類を変えることなく、出願時に選んだ類での卒業を果たして頂きたいと思います。

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