教員コラム一覧
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思考のすゝめ 法学部
移民政策と情動
民主主義国家において、「平等」は欠くことのできない理念です。連日、報道されていますが、二○一七年二月現在、米国の新大統領トランプ氏の乱暴な移民政策で世界に混乱が起きています。トランプ氏の特定の国を狙った入国禁止措置は、国籍・信教による差別を意味し、現代社会の根幹である「平等」を脅かしています。
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思考のすゝめ 法学部
No Art, No Life?
趣味は何ですか、と聞かれると、読書、映画鑑賞、音楽、美術館めぐり、と答える人たちも多いだろう。都心にいればさまざまな美術館に足を運ぶことができるし、ソーシャルメディアのおかげで「芸術」はもっと身近な存在になっている。
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思考のすゝめ 文学部
太宰治の『心の王者』
近代的私学の草分けだけに慶應義塾には本邦初の事柄が多いが、大正六年創刊の学生新聞「三田新聞」もその例に漏れない。大正期、昭和戦前期・戦後期の慶應義塾大学の状況や学生生活を知る上で興味のつきない極めて貴重な資料である。
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思考のすゝめ 文学部
人文・社会科学は役に立つか
今に始まったことではないが、「その学問が何の役に立つのか」という問いを耳にすることがある。皆さんも、家族や知人から尋ねられた経験があるのではないか。また、自らこの問いを発したという方も、いらっしゃるかもしれない。いわゆる実学(実用的と思われている学問)ではない学問分野に対して向けられることの多い問いであるが、昨今では人文・社会科学が主なターゲットになっていよう。
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思考のすゝめ 経済学部
「勤労の義務」について考える
日本国憲法第二十七条一項は、「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負う」としている。これが、﹁国民の三大義務﹂のうちの一つである、勤労の義務の規定である。
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思考のすゝめ
ヴィヴァルディの「四季」
イタリアの作曲家、アントニオ・ヴィヴァルディ(一六七八―一七四一)のヴァイオリン協奏曲集「四季」は、日本でもよく知られた名曲である。
ところが意外なことに、この作品が世界中で愛聴されるようになったのは、二十世紀の後半になってからだ。